クラシカル

クラシカル lyrics : 宏川露之
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現代型の文学少女は純文学に見放されて

店頭型のポップチューンに代わりに慰めてもらってる

私小説でも書こうかなと 焼けたドロワーズ転がして

ブラックコーヒーと上書きしたポットから ミルクココアを注ぐ

幼いころの私といえば
交差点のない星が描けず

午前二時半の世界が
12時間後も同じと信じなかった 

ユラユラ 大天体の果てに
弾ける消失点のストーリー
500AUの遥か向こう

ユラユラ 大天体の彼方
眺めるワンルームのフローリング
窓辺で抱き合ってる二人は
私と君じゃなくてもいいよ

黒髪ショートの女の子 紀元前から愛されて
大嫌いだった教室の 半自由の時間を埋めてくれた

彼女みたいになりたいと 慣れた長髪を切りそろえ
暗いキュラソーを混ぜたシャンプーで 洗い流してるうちに放課後

私が すていつ 
君と二人で行こうと決めた終業式の日
どこか遠く知らないロケットが
四度目の月も壊してしまった 


クラシカル 大恋愛の果てに

目がけた望遠鏡の端に
映り込む微かなシンチレーション

クラシカル 大恋愛の彼方
飛ばした過去へのタイムマシン
狭くて手紙だけだったけど
初雪と一緒に降ってくれたら

ユラユラ 大天体の果てに
浮かんだワンルームのフローリング
世界はこれから終わるのかな

ユラユラ 大天体の彼方
飛ばした君へのタイムマシン
初めて書き上げた物語

クラシカル 大恋愛の先に
降り積もる過去が街を染め上げていく
窓辺で抱き合ってる二人は
私と君じゃなくてもいいよ

 

漂着物 lyrics : 宏川露之
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成層圏で聞き慣れた音は 
積もる落ち葉が踏みつけられる音に似ていて 
もっと高く なんの音もなくなった今では 少しだけ懐かしく思う

いつのまにか、生活の空間は遠く離れて
浮かぶ星座の形すらもはっきりと違って見えた

一日の終わりが、これまでの終わりになったあの日
そろそろ帰ろうかって、君か私か、どちらかが言って
どこに帰るんだろうね ってもう一人が言った
降り続く雨に膝まで浸かって、月が消えるころに君を見失う

まばたきをした間に 私を囲むすべてが消えて
ほんの小さな日々のすみかだけが 冗談みたいに ただそこにあった

時計の針もないこの場所で どれくらい経ったかもわからないけれど
私たちに流れ着けばと 伝えたい言葉を綴り切った

渡した 短い物語の 続きが
私と君との 未来にならないように
いつかは 二人が たどり着いた 終わりも
話して聞かせてくれるまで ここから願うよ

 

流星の降る夜に lyrics : ein himinn
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ちいさな飴玉ひとつ 上手に舐めきれたなら

僕らの未来は変わっていたかな
ちいさな悲しみひとつ 上手に分けあえたなら
僕らの昨日は変わっていたかな

夢のような日々の目覚めが 間近に迫る静かな夜明け
かすかに注ぐ曙光に心が見透かされていく そんな気がして

どこにだって行って欲しくて ここにだけいて欲しくて
そのあいだで想いがこぼれて もう隠せない もう戻せない

君だけを知りたくて 僕にだけ見せて欲しくて
その願いが叶わなくても 何も言わずに ただ寄り添って

ちいさな約束ひとつ 大事に守れたのなら
僕らの未来は変わっていくかな

足手まといなこの足が 必死に追いかけた君の背中
その姿が見えなくなる前に もう一度言わなきゃ 本当にありがとう

どこにだって行って欲しくて ここにだけいて欲しくて
そのあいだで想いがもつれて もう解けない もう戻せない

僕だけを知って欲しくて この心見て欲しくて
その願いが叶わないように 涙こらえて ただ微笑むよ

ちいさな飴玉 君と一緒でもう溶けてなくなった
手を振るよ それしか今は出来やしないから

どこにだって行って欲しくて ここにだけいて欲しくて
そのあいだで想いが溢れて もう止まらない もう戻せない

朝の陽に照らされて 消えていく最後に君が
振り返って笑うから もう戻れない もう戻らない もう届かない